犬にアボカドはダメ
犬にアボカドを与えてはいけません。犬の体に有害な成分「ペルシン」が含まれているほか、高脂肪&高カロリーで、栄養成分的に犬の健康を損なう危険があります。また、大きな種を喉に詰まらせてしまったり、腸閉塞の原因となるなど危険のほうが多い食材です。さらに品種によりペルシンの含有量が異なるので、危険な量の目安は明らかになっていませんが、少量でも与えないほうが安心です。

なぜ犬がアボカドを食べていけないのか
ペルシンが下痢や嘔吐の原因に
「ペルシン」は、アボカドの葉・皮・種子・果肉に含まれている殺菌作用のある成分です。人間の体には無害ですが、犬を含む動物(馬、牛、ヤギ、猫、マウス、ハムスター、うさぎ、鳥など)には有毒であるといわれています。とくに、鳥類への毒性は高く、摂取して数時間で死に至るケースもあります。
高脂肪・高カロリーで肥満や糖尿病の原因に
アボカドは100gあたり17.5gもの脂肪分を含み、カロリーも100gあたり178kcal。鶏のささみは、100gあたり脂肪分1.1g、105kcalですから、いかにアボカドが高脂肪&高カロリーであるかがわかります。このような食べ物を過剰に摂取すると、急性膵炎になる恐れがあります。
種を誤飲してしまったら窒息や腸閉塞の原因に
アボカドの真ん中には大きくて固い種があります。この種を犬が丸呑みしてしまうと、食道に詰まらせてしまう恐れがあります。また、うまく胃まで到達したとしても、そのまま腸に送られ、腸管を詰まらせれば腸閉塞になります。
タンパク質に免疫機能が過剰反応することも
アボカドには、100gあたり2.1gのタンパク質が含まれています。タンパク質に免疫機能が過剰に反応することで、アレルギー症状を示すことがあり、ごく稀にアボカドでアレルギーを起こすケースもあります。
危険な量の目安
アボカドは産地や品種によりペルシンの量が異なります。犬の年齢や体調、持病の有無によっても有害な成分の吸収率が違ってくるので、危険な摂取量がどれくらいは明らかになっていません。安易な気持ちで与えては危険です。

アボカドを食べた時にみられる症状
ペルシンの場合
- 嘔吐
- 下痢・軟便
症状が出るまでの時間
食べてすぐにではなく、食後1〜3日後に症状が出ることが多いようです。
急性膵炎の場合
- 前肢で喉を掻こうとする
- 咳をして何かを吐き出そうとする
- 苦しがる
- 舌が真っ白になる
- 意識がなくなる
症状が出るまでの時間
食べたものがどれくらいで消化され吸収されるかによって発症する時間は異なります。大量に食べてしまうとすぐに症状が出て、その症状が繰り返されることが多いです。少しの量でも症状が出るには数時間〜1日程度かかります。食べてすぐに症状が出なくても数日は様子をよくみてあげましょう。
窒息の場合
- 前肢で喉を掻こうとする
- 咳をして何かを吐き出そうとする
- 苦しがる
- 舌が真っ白になる
- 意識がなくなる
アボカドの種が気管に詰まった場合、少しでも気道が確保できているのか、または全く息ができない状態なのかを確認して、すぐに動物病院に連絡をしてください。
腸閉塞の場合
軽度の症状では
- 嘔吐
- 食欲がない
- 便が出ない
- 下痢
さらに腸が完全に塞がれて悪化すると
- ぐったりする
- 腹痛(背中を丸めてお腹をかばう)
- 呼吸が速くなる
腸内細菌の毒素が体内に入るとショック状態になり死に至ることもあります。
急性膵炎と同じように、食べたものがどれくらいで消化され吸収されるかによって発症する時間は異なります。大量に食べてしまうとすぐに症状が出て、その症状が繰り返されることが多いです。少しの量でも症状が出るには数時間〜1日程度かかります。食べてすぐに症状が出なくても数日は様子をよくみてあげましょう。
食物アレルギーの場合
- 嘔吐
- 下痢
- 皮膚を痒がる、皮膚が赤くなる
- 湿疹ができる
- 元気がなくなる
- 目が充血する
症状が出るまでの間
アレルギーには食べてからすぐに発症する「I型過敏症」と、数時間以上で発症する「Ⅳ型過敏症」があります。人間は「I型過敏症」が一般的ですが、犬の場合は「Ⅳ型過敏症」が多いようです。犬がアボカドを食べてから数時間後に嘔吐や下痢、体を痒がるなどの症状が見られたら、アボカド対する食物アレルギーかもしれません。
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犬がアボカドを食べてしまった場合
もし、愛犬がアボカドを食べてしまっても、何か普段と変わった様子が見られないなら、慌てて病院に駆け込む必要はありません。まずは落ち着いて、以下の対処法をチェックしてから行動してください。
アボカドの種を飲み込んだときに、飼い主さんが無理に吐かせようとするのは危険です。すぐに病院へ連れて行い、獣医師の適切な処置を受けてください。
種以外の皮や果肉を食べてしまい、何らかの症状が出ている場合は、すぐに病院に連絡して受診を。食べたのが明らかでも、とくに症状が見られない場合は、食べたもの、食べた量、時間を病院に伝えて、指示をもらいましょう。
なお、ペロッと舐めたり、ごく少量食べてしまったりした程度で、とくに普段と変わった様子が見られないなら、慌てて病院に駆け込む必要はありませんが、体調に変化がないか気をつけて見守ってください。もし、愛犬にアレルギーがあるかどうかわからない場合や、食べた量が多いと考えられる場合は、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。
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